17歳後ろの席のやつに、人生を変えられた
高3の夏だった。授業が終わって席を立とうとした時、後ろの席のやつがニヤニヤしながら言った。
「お前、ハゲてね?」
頭の中が真っ白になった。笑ってごまかしたけど、手が震えてた。
家に帰って、三面鏡を引っ張り出した。何回も確認した。スマホで何枚も撮った。正面。横。上から。どの角度から見ても、生え際がM字に後退してた。
17歳。まだ高校生だった。
俺はもともとクラスの真ん中にいるようなタイプだった。明るくて、ふざけるのが好きで、人前に出るのが全然平気で。それなのに、その日から後ろから見られるのが怖くなった。授業中、ずっと下を向くようになった。
親に恐る恐る相談した。お母さんは、なんか言いにくそうだった。「気のせいじゃない?」って言ってくれたけど、目が泳いでた。
親父は30歳頃からスキンヘッドだ。俺はスキンヘッドの父しか見たことがない。母方の祖父も薄毛。「どこかで来るかな」とは漠然と思ってた。でも、もう来たのか。17歳だぞ。まだ何も始まってないのに。

まだフサフサだった時の私。
ハゲで悩んでいる時期って、本当に写真がないんだよな。鏡すら見たくないのに、写真なんて撮れるわけがない。同じ経験をした人ならわかると思う。俺もこの時期の写真は数枚しか残っていない。
ここから俺は、ネットの情報に振り回される日々に突入する。そして最初の「大失敗」を経験することになる。
17歳ネットを信じた結果、丸坊主にされた
必死でネットを検索した。「若ハゲ 隠し方」「M字 目立たない髪型」。出てくるアドバイスはだいたい同じだった。
「短くすればバレない」「隠すくらいなら出しちゃえ」「清潔感を出せばむしろカッコいい」——。
それを信じた17歳の俺は、美容師に勇気を出してこう言った。
「悩みがあるから、分からないように短くしてほしいんです」
本当に丸坊主にされた。
鏡に映った自分を見て、頭が真っ白になった。これ、余計にハゲが目立ってるじゃないか。M字がくっきり浮かび上がって、17歳なのに30代後半みたいになった。
メンタルが完全に崩壊した。家から出られなくなった。夏休みなのに、夏期講習にも行けなくなった。受験期だぞ。人生がかかってる時期に、髪のことで何もできなくなった。
布団の中でスマホを握りしめて、「ストレスのせいだ」って思おうとした。ストレスなら、ストレスがなくなれば治るかもしれないから。でも家族の遺伝歴を見たら、逃げ場はなかった。
ここから俺は「なんとかしなきゃ」と焦って、効かない治療にお金と時間を注ぎ込み始める。今振り返ると、ここが一番もったいない時期だった。
17〜19歳「高ければ効く」を信じた2年間
まず手を出したのが、父が使っていたミノキシジル外用液だった。洗面台に置いてあったやつをそのまま拝借して、毎晩頭皮に塗り始めた。内服薬は飲んでいない。効果は、正直あんまりわからなかった。
ある日、母が俺の部屋のドアの前で立ち止まっているのに気づいた。泣きそうな顔をしてた。その表情を見た瞬間、「もっとちゃんとした治療をしよう」と思った。母のためにも。
それで受けたのがHARG療法だった。ヒト幹細胞由来の成長因子を頭皮に直接注入する再生医療。3〜4週間に1回、6回で1クール。料金はかなり高額だった。
親ができる限りのお金を出してくれた。「これで良くなるなら」って。
結果は——正直、見違えるような変化は起きなかった。
| 治療内容 | 費用 | 俺の実感 |
|---|---|---|
| ミノキシジル外用 | 実質0円(父のを使用) | よくわからない |
| HARG療法(6回) | 高額(親負担) | 見違えるほどの変化なし |
今振り返ると、最初からフィナステリドの内服を始めていればよかった。HARG療法が悪いとは言わないけど、まず基本の薬をちゃんと飲むことの方が先だったと思う。
この経験から学んだこと
AGA治療で科学的根拠があるのは、ミノキシジル・フィナステリド(デュタステリド)・自毛植毛の3つだけ。「高いから効く」わけじゃない。まずこの事実を知ることが、一番のスタートライン。
※個人の体験に基づく感想です。効果には個人差があります。
ようやく正しい治療にたどり着いた俺だったけど、薬だけでは「元の自分」には戻れないという、もうひとつの現実が待っていた。
19歳正しい薬を飲んでも、「元には戻らない」
大学に入って、やっとフィナステリドの内服を始めた。ミノキシジルも途中から内服に切り替えた。ここでようやく「正解」の治療に出会えた。
確かに、抜け毛は減った。よく見ると産毛も生えてきた気がする。でも——劇的な変化ではなかった。鏡の前の自分は、相変わらずM字だった。
毎日、前髪を下ろすヘアスタイルで必死に隠す生活が続いた。
風が吹くのが恐怖だった。ちょっと風が吹くだけで、前髪がめくれて額が露出する。汗をかくと髪がペタンと張り付いて、薄さが際立つ。電車の窓に映る自分が見れない。写真は全部NG。お風呂の排水口を見るのが地獄。
何回も「もう無理だ」と思った。何回も家から出られなくなった。大学の講義に行けない日もあった。
クラスで一番明るかったやつが、家から出られなくなる。それがAGAの恐ろしさだ。外見が変わるだけじゃない。性格が変わる。行動が変わる。人生が変わる。

前髪を下ろして必死にM字を隠していた頃。
この頃の写真もほとんどない。友達と遊びに行っても写真は全力で避けてた。撮られそうになったら、とっさに帽子をかぶるか、フレームの外に逃げるか。卒アルの撮影は地獄だった。
帽子が手放せなかった。でも帽子をかぶると髪がぺちゃんこに潰れて、脱いだ瞬間にハゲが余計に目立つ。かといってかぶらないと風でバレる。どっちに転んでも詰んでる。同じ経験した人、絶対いるよな。
薬だけじゃ限界がある——そう悟った俺は、人生最大の決断に向き合うことになる。20歳、250万円。
20歳250万円。人生で一番高い買い物をした冬
大学1年の冬、決めた。植毛しよう。
その決断に至るまでに、YouTubeのビフォーアフター動画は世の中にあるものを全部見た。誇張じゃなく全部。FUE法、FUT法、メスを使う方法と使わない方法の違い。ダウンタイム。成功率。失敗例。全部調べた。
そして3〜4つのクリニックでカウンセリングを受けた。
驚いたのは、先生によって言うことが全然違ったこと。「今はまだやらなくていい」と言う先生もいれば、「早い方がいい」と言う先生もいた。植える本数の提案もバラバラだった。
でも俺の中ではもう決まっていた。これ以上この状態で生きるのが、無理だった。
俺がクリニックを選んだ基準
- 先生の説明が一番ストレートで、濁さなかった
- 症例写真を何回も見せてくれて、仕上がりがイメージできた
- 「前頭部の方がパフォーマンスが出る」「頭頂部はタトゥーでもいける」と具体的な提案があった
- 何より、先生の腕が一番良さそうだった
FUE法で3000株。費用は約250万円。
20歳の大学生には途方もない金額だった。親と何回も話した。結局、親が出してくれることになった。親父も若い頃からハゲてたから、俺の気持ちをわかってくれたんだと思う。
仮に親が出してくれなくても、ローンを組んででも絶対にやっていた。それくらい追い詰められていたし、それくらい本気だった。
手術当日。朝8時に入って、約6時間。局所麻酔だから意識はあるけど、半分寝てるような感覚でほとんど記憶がない。痛みも「確かに痛かったような気がする」くらい。翌日にはもう大阪の実家に帰れた。ご飯も普通に食べられた。
250万円の手術が、こんなにあっけなく終わるのか——それが正直な感想だった。

手術直後

ダウンタイム中
でも、本当の戦いはここからだった。術後に待っていた「ショックロス」という恐怖を、俺はまだ知らなかった。
術後250万払った翌月、植えた毛が全部抜けた
術後1ヶ月。朝起きたら、枕に大量の髪が落ちていた。
洗面台でも、風呂でも、次から次へと抜ける。植えたはずの毛が、バラバラと。
「ショックロス」——移植した毛が一時的に抜け落ちる現象。知識としては知っていた。カウンセリングでも説明された。「一旦抜けますけど、また生えてきますから大丈夫ですよ」と。
でも250万円払った直後に毛がバラバラ落ちる恐怖は、知識じゃ防げない。
泣きそうだった。いや、実際ちょっと泣いた。「騙されたんじゃないか」「もう二度と生えてこないんじゃないか」——夜中に何回もスマホで「ショックロス 生えてこない」を検索した。
3ヶ月目。植えたところから、うっすらと産毛が出てきた。
6ヶ月目。しっかりとした毛に変わってきた。鏡を見て、目を疑った。M字だったところに、髪がある。
鏡を見て笑えたのは、3年ぶりだった。

術後1ヶ月。ショックロス真っ最中。

術後6ヶ月。しっかり生えてきた。
ここから俺の人生は、少しずつ——でも確実に変わり始めた。
23歳あの頃の俺に、「大丈夫だ」と言いたい
植毛から3年。フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルは今も毎日飲んでいる。維持の治療だ。
就活のタイミングで、「もう前髪を上げよう」と決めた。パーマをかけて、堂々とセットするようになった。M字のところは密度の限界があるから、ここぞという日は黒いパウダーでカバーしてる。「おでこでかいね」って言われることもある。
でも、もう気にならない。
メンタルは200倍安定した。これは比喩じゃなくて、本当にそれくらいの体感。
植毛しても悩みは完全にゼロにはならない。それは正直に言う。でも、圧倒的に楽になった。17歳から20歳まで感じていたあの息苦しさは、もうない。
今は自分で会社を作って頑張れている。これがなかったら、今頃まだ人前に立つのが嫌なままだったと思う。
200万円は高かった。でも俺の人生を、1000万円分は変えた。

23歳、現在。もう前髪を上げて生活できている。
6年間の全費用、ぜんぶ公開する
ここまで読んでくれた人のために、俺が6年間で何にいくら使ったのか、全部まとめる。
| 時期 | 治療内容 | 費用 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 17歳〜 | ミノキシジル外用 | 0円 | 限定的 |
| 17歳〜 | HARG療法(6回) | 高額 | 期待以下 |
| 19歳〜 | フィナステリド+ミノキ内服 | 月5,000円程度 | 現状維持 |
| 20歳 | 自毛植毛 FUE 3000株 | 約250万円 | 人生が変わった |
| 23歳〜 | フィナ+デュタ+ミノキ維持 | 月数千円 | 安定維持 |
※費用は当時の金額です。クリニックやプランによって異なります。
俺の結論
効くのは「ミノキシジル」「フィナステリド(デュタステリド)」「自毛植毛」の3つだけ。育毛サプリ、育毛シャンプー、頭皮マッサージでAGAは治らない。まずこの3つの選択肢を正しく知ること。それが一番の近道。
※個人の体験に基づく感想です。治療の効果には個人差があります。
最後に、同じ悩みを持つあなたへ
ここまで読んでくれて、ありがとう。
もし今、髪のことで悩んでいるなら。鏡を見るのが嫌になっているなら。風の日に外に出たくないなら。
一つだけ、伝えたいことがある。
とにかく、色々な病院に行ってみてほしい。
俺は3〜4院カウンセリングに行った。先生によって言うことが全然違った。「今はやらなくていい」と言う先生もいれば、「早い方がいい」と言う先生もいた。植える本数の提案も全然違った。
俺が治療した病院を勧めることもできる。でも、本当に大事なのは色々な先生の話を聞いて、自分で納得して判断することだと思う。自分の頭のことだから、自分で決めた方がいい。
AGAは進行性だ。放っておけば、今日が一番マシな状態。明日はもっと進む。
だからこそ、まずは一歩踏み出してほしい。カウンセリングだけなら無料のところも多い。
まずは一旦、行ってみる。それだけで、見える景色が変わるはず。
俺は17歳から20歳まで3年間、ずっと悩んでいた。あの3年間が一番もったいなかった。もっと早く動いていれば。
だから、あなたには同じ後悔をしてほしくない。
俺が実際にカウンセリングに行ったクリニックも含めて、本音で比較しました
まずは自分に合うクリニックを見つけよう
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免責事項
本サイトの内容は個人の体験に基づく感想であり、医療アドバイスではありません。AGA治療の効果には個人差があります。治療を開始する際は必ず医師にご相談ください。
